看護研究 デルファイ法とは

デルファイ法(Delphi method, Delphi technique)は、合意(コンセンサス)を形成するための研究手法(Consensus Development Method)の一つであり、専門家の意見を集約することができる方法である。
特に医療・看護領域では、EBM(Evidence-Based Medicine)やEBN(Evidence-Based Nursing)に基づいた実践が重要である。しかし、すべての治療法や看護ケアについて、十分なエビデンスが報告されているわけではない。
そこで、エビデンスだけでは判断が難しい場合に、専門家の経験や知識、意見を集約し、合意形成を図る方法としてデルファイ法が活用される。
デルファイ法では、質問紙を用いて、同じ内容の質問を同じ対象者に対して複数回繰り返し尋ねる。その際、前回の回答結果を参加者にフィードバックしながら調査を繰り返すことで、専門家集団の意見を徐々に収れんさせ、合意形成を目指す方法である。
特に、明確な正解が存在せず、専門家の価値観や経験、判断に基づいて意見を整理する必要があるテーマに適した方法である。
看護学研究では、看護師などの専門家集団が持つ知識や経験、考え方を集約するために用いられている。
また、デルファイ法は、専門家が経験を通して身につけている「暗黙知」を「形式知」にすることにも有効である。
例えば、

など、専門家の経験や知識を具体的な項目として整理することが可能である。

デルファイ法(Delphi technique)の5つの特徴
質問紙を使用し、同一の参加者(対象者)に同一の内容の質問を複数回行う。