ケーススタディ・事例研究
特徴的な事例への看護実践をまとめ、看護の要点を抽出し、今後入院してくる患者にも適用できるような知見(転用可能性)を得る研究方法。
→事例研究は個別の患者への看護実践を高めるためには、とても重要!
ケーススタディ・事例研究
特徴的な事例への看護実践をまとめ、看護の要点を抽出し、今後入院してくる患者にも適用できるような知見(転用可能性)を得る研究方法。
→事例研究は個別の患者への看護実践を高めるためには、とても重要!
1.事例とテーマを決める
• その病棟に入院した特徴的な患者
• 退院や回復が困難だった患者
→大変だったけど、こんな看護をしたらうまくいったから、
他の病棟や施設の看護師にも参考にしてもらいたい!
2.文献検索
• 事例の特徴を表すキーワードで検索する
• 似たような事例の調査研究や事例研究がないかを探す
• 似た内容の論文をよく読む(「はじめに」を書く際の参考になる)
3.「はじめに」を書く
• 「はじめに」は、研究の背景について文献を引用して示す。
• この事例の特徴を示す。なぜ取り上げたか。
• なぜこの事例研究が重要か(意義)を示す。
• 「はじめに」の最後にこの事例研究でまとめたい内容、研究目的を示す。
4. 「方法」を書く
• 時系列で示す。可能であれば表を用いる
• 測定可能な客観的なデータを示す。観察者の主観だけではダメ(〇疼痛はNRSで8から4に低下した ×良くなった)
• そのデータがどのような変化にしたかを示す。
• 転用可能性が必要。次に同じような事例の患者が来た場合にどのように看護をすれば良いか、同じようにケアができるように具体的に示す。
• 患者から同意を得ていることを示す
• 個人が特定される内容は書かない(固有名詞:A病院、年月日、年齢:60代など)
5. 「結果」を書く
• 実践した看護について、客観的に事実に基づいて書く(測定可能な指標)
• 視点ごとに分けて書く、または時系列で書く。
• 結果の記述は、はじめに最後で示したまとめたい内容、研究目的と一貫性があるようにしなければならない。違ったことを結果に書くことはできない
6.「考察」を書く
• 「結果」は事実を書くことに対して「考察」は著者の考えを書く。これらが混同しないようにしないといけない
• 文献を用いて、今回のケアの結果についての評価の裏付けをする。
• ケアの良かった点、悪かった点を示す。
• 実践への示唆(今回の結果をどうやって看護実践に生かすか)を書く。
• 限界(一般化はできないこと)と今後の課題を書く。